大雨の後に

夏休みの2か月私は、フランスの海辺のリゾート地でビーチクラブ(ビーチで子供向けアクティビティー施設)で子どもたちとアクティビティーをするというアルバイトをしていました。
その2か月間、私は同僚2人と一緒に近くのキャンプ場に住んでいました。
私たちの敷地にはキャンピングカー1台と2部屋付のテント1つがあり、私はキャンピングカーで寝泊まり、他の男性同僚はテントで寝泊まりしていました。
雨が降っても1時間程度で止み、あまり困ったことはありませんでした。
しかし、1日だけ夕方から降り続けた雨は3時間たっても止まず、ようやく止んだのは22時を過ぎていました。
その日私は同僚たちとレストランで食事をし、キャンプ場へ帰りました。
帰った時には雨も止んでいたのですが、テントの入り口を開けた瞬間私たちが見た物は、水面に浮く買いだめしていた食料やビーチサンダル。
テントはビニールシートを地面に張りその上に部屋を作っていたのですが、そのシートが水をためてしまっていたのです。
しかもテントを立てた場所は地均しをせずに立ててしまったため、窪地があり、そこを中心にたたみ1畳分ほどが水深5センチほど水たまりとなってしまいました。
幸いテントの中の物は少し湿った程度で、被害を免れましたが、やはり食料や靴などはびしょびしょに。
テントの部屋の中への水の浸入を防ぐために、手元にあった鍋を片手に3人で水を外に出す羽目になりました。
そうこうしてるうちに、また雨が降りだし、このままではテントの中まで水が入ってくるのも時間の問題という事で、今度は3人でテントの周りに溝を作り水の浸入を防ごうとスコップで雨が降る中急いで溝を掘りました。
ようやく水のはけ口が完成し、何とかテントへの水の浸入を阻止したものの、この夜はテントでは安心して寝れないとのことで、3人で狭いキャンピングカーで寝ることに。
翌朝、同じ区画の人と話すと、どこもテントに水が浸入してきて、やはり車で寝たとのことでした。
今となっては笑い話に出来るこの出来事、その後しばらくは雨が降るたびにテントを心配していました。